海外の象牙根付コレクター(フランス編)

「海外の象牙根付コレクター」

ルーヴル美術館

|はじめに

日本でコレクターの方に根強い人気を誇る象牙根付ですが、海外でも日本から輸出された象牙根付や象牙彫刻のコレクターの方がいらっしゃいます。
ワシントン条約により不法売買は禁止されておりますがフランスでは「ブロカント」と呼ばれる骨董市やアンティ-クショップなどで運良く手に入れられるチャンスもあります。機会がありましたらお店や骨董市を散策されてみて下さい。

|フランス人の象牙根付研究家「アラン・デュクロ(Alain DUCROS)氏」

アラン・デュクロ氏は若かりし頃にロンドンのとある美術館を訪れた際に初めて象牙根付を見て魅了されました。
以後、日本へも訪れ様々な研究をされ既に絶版となっておりますが「Netsuke et Sagemono」と言う本も出版されております。専門は江戸時代の根付や提げ物でご自身の研究の為に福岡県の博多などを訪れ、ご自身の目と手で確認されながら研究をされている非常にフットワ-クの軽い研究家の方です。
アラン氏は全ての象牙根付には何かしらの物語があり魔除けとしてのお守りの意味もあったと言われております。

|ル-ヴル美術館・ティエ-ルコレクション

フランス・パリのル-ヴル美術館には第3共和制期のアドルフ・ティエ-ル大統領が寄贈した象牙彫刻や象牙根付が存在します。
20世紀の半ばにギメ東洋美術館に多数の美術品が移されたのですがアドルフ・ティエ-ル大統領の遺言によってル-ヴル美術館に残された美術品の中には21点の象牙根付もあります。
レベル的には名のある根付師のものから日本の海外土産用の根付レベルのものまでさまざまですが、残念ながら現代の根付コレクターの方々が興味を示されるような18世紀の作品はありません。

|象牙はヨ-ロッパでは「癒し」の効果あり

とても柔らかいオフホワイト色をした象牙には、ヨ-ロッパではパワ-スト-ンとしての人気が根強くあります。ロザリオに使用されている事も非常に多く中世ヨ-ロッパに於いては徳と貞潔の象徴とも言われておりました。滑らかな肌触りと心を落ち着かせてくれる柔らかな色合いはリラックス効果があるとも言われております。また他人に対して優しい心を持って接する事が出来るとも言われ家庭円満や開運効果も期待されています。
象牙は5月13日生まれの方の誕生石でもあります。女性にはペンダントやブレスレットが人気です。フランスではオフホワイトを「象牙色」と呼び確実な人気を誇っています。インテリアや家具・洋服やウエディングドレスなどの色でも非常に高い人気度です。

|まとめ

欧米では象牙根付は骨董品価値が高い品物です。ヨ-ロッパでも象牙彫刻や装飾品など色々なものがありますので根付以外の物も楽しんで見てはいかがでしょうか。

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