「伊勢根付-伊勢詣でのみやげものとして発展-」
|はじめに
皆さんは伊勢根付をご存知でしょうか。海外で根付は日本の伝統文化として評価が高く、外国人のコレクターが多くいます。アメリカでは特に人気が高く、年に3回ほど国際根付ソサエティという団体の会報誌が作成されているほどです。
|-三重県文化功労章受章 中川忠峰氏 運営
伊勢市郊外には、三重県文化功労章を受章された中川忠峰氏が運営する伊勢根付彫刻館があります。所在地:三重県伊勢市上地町1358-1。月曜日と水曜日、土曜日と日曜日には根付の習い事教室も開かれて、趣味で楽しむ方などで賑わっています。
中川氏は元大工で、30代の時健康を害し、何かできることはないかと色々なことにチャレンジされたそうです。伊勢神宮に毎年干支の置物を奉納している一刀彫に師事し、仏師や面師等を経て、根付師になりました。大工として大きなものを作っていたから、小さいものを作ることができるそうです。
|伊勢根付は黄楊を使用した彫刻が特徴
中川氏の作品は次第に認められるようになり、初めて東京のデパートに作品を出品した際、一番最初にご購入されたお客様は皇室縁の高円宮様だったそうです。
それ以来、高円宮ご夫妻が伊勢に来られた際は、伊勢根付彫刻館をご訪問されたり、伊勢の作家たちと懇親会を持つようになりました。
伊勢根付は黄楊を使用した彫刻で、当初根付は作製していませんでした。伊勢に来る観光客の要望で、お土産に適した1~2万円台の根付を作り始めました。高価なものでは一生モノの60万円台までと幅広く品揃えがあります。
|まとめ
伊勢根付は若い方でも手が届くお値段もあり、携帯ストラップやキーホルダーなど身近で愛用できます。根付のモチーフは様々で蓮や枝豆、花や動物など見ているだけで愛らしく、木のぬくもりを感じることができます。
今年も根付の展覧会は全国各地で開かれていますので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。